THEME 02
高齢者・福祉・医療
介護が始まる前から、相談できるまちへ。
相談先が分からない。それ自体が、支援の届きにくさです。
もの忘れが気になり始めたとき。退院後の暮らしを考えるとき。家族の介護が始まりそうなとき。
「まだ介護ではないから」「どこに聞けばよいか分からないから」と、困りごとを抱えたままにしない。
本人も、支える家族も、必要な入口と支えに早くつながれる佐倉を考えます。
このページでは、現時点の考え方と、これから対話や調査を重ねたい論点を掲載しています。
BEFORE IT BECOMES URGENT
支援が必要になってから、制度を探し回らなくていいように。
介護や福祉の制度は、必要になるまで名前も仕組みも知らないことが多いものです。
本人の体調。家族の仕事。住まい。通院や買い物。お金や手続き。
暮らしの問題は、一つの窓口の名前どおりには現れません。
「これは介護です」「これは医療です」「これは福祉です」と、相談する側に仕分けを求めるのではなく、まず話を聴き、必要な支援へつなぐ入口が必要です。
制度を知っている人だけが、支援に届くまちにしない。
SAKURA NOW
まず、佐倉の今を確かめる。
高齢化という大きな数字の向こうには、一人ひとりの暮らしがあります。
制度の数だけでなく、入口が知られているか。在宅生活を続けられるか。支える人が働き続けられるか。
その実態まで確かめます。
34.3%
令和8年の高齢化率・計画上の推計
佐倉市の第9期高齢者福祉・介護計画では、令和8年に市人口の34.3%が65歳以上になると見込んでいます。
出典:佐倉市「第9期 佐倉市高齢者福祉・介護計画」対象:令和8年推計/確認:2026年8月3日
5か所
地域包括支援センター
佐倉市は、5つの日常生活圏域に地域包括支援センターを1か所ずつ設置しています。
出典:佐倉市「佐倉市地域包括支援センター」更新:2026年4月1日/確認:2026年8月3日
約7割
認知症の相談窓口を知らない
第9期計画の基礎調査では、認知症に関する相談窓口を知らない人が7割近くでした。
出典:佐倉市「第9期 佐倉市高齢者福祉・介護計画」令和5年度調査の整理/確認:2026年8月3日
27.3%
24時間対応の訪問介護看護を希望
在宅で介護する人への令和5年度調査では、安心して暮らすために必要なサービスとして最も多く挙げられました。
出典:佐倉市「第9期 佐倉市高齢者福祉・介護計画」回答者129人/確認:2026年8月3日
相談先を、分かる言葉で。
「地域包括支援センター」「要支援」「介護予防・日常生活支援総合事業」
制度の言葉を知っている人には分かっても、初めて介護に向き合う人には、難しく聞こえることがあります。
何を相談できるのか。どこに連絡するのか。次に何が起きるのか。
制度の名前を並べるだけでなく、暮らしの場面から入口が分かる案内を考えます。
場面から探せる
「もの忘れが気になる」「退院後が不安」など、暮らしの言葉から入口へ。
たらい回しにしない
担当が違う場合も、次の窓口が分かるつなぎ方へ。
紙とデジタルの両方で
Webだけにせず、冊子、電話、対面でも必要な情報が届くように。
確かめること
- 市民が最初に相談する窓口
- 相談窓口の認知度
- Web、冊子、電話、対面の分かりやすさ
- 担当外相談を次へつなぐ運用
- 地域や年齢による情報格差
- 本人と家族、それぞれの相談のしやすさ
退院したあとも、暮らしは続きます。
病院で治療を受けたあと、家で薬を飲み、食事をし、移動し、生活する時間が始まります。
医療が終わって介護が始まるのではなく、一人の暮らしの中で、医療と介護は重なります。
退院前から、本人、家族、医療、介護、福祉が必要な情報を共有し、家へ戻ったあとに支えが途切れないこと。
通院が難しい人には、在宅医療や訪問サービスを含め、選べる方法が分かること。
暮らしの側から、医療と介護のつながりを考えます。
医療と介護の間に、暮らしを落とさない。
退院前からつなぐ
家に戻ってから困るのではなく、退院前から生活を考える。
在宅の選択肢を伝える
訪問診療、訪問看護、介護サービス等を、利用条件とともに分かりやすく。
緊急時にも切れない
夜間や急変時に、家族だけで判断を抱え込まない体制へ。
このテーマで確かめること
- 退院支援と地域への引継ぎ
- 在宅医療・介護の相談経路
- 24時間対応サービスの供給状況
- 訪問診療、訪問看護、リハビリ等の地域差
- 救急、病院、診療所、介護事業所の連携
- 本人と家族への説明の分かりやすさ
支える家族も、ひとりにしない。
介護は、予定どおりには進みません。
夜に眠れない。急な外出ができない。仕事との両立が難しい。本人との関係に悩む。
介護する人が限界になるまで、「家族だから」と抱え込ませないことが大切です。
短期入所、訪問支援、相談、見守り。一時的に休めること。緊急時に頼れること。
本人の暮らしとともに、支える家族の生活も守る仕組みを考えます。
休める支援
一時的に介護から離れ、心身を休められる選択肢。
急なときの支援
家族の病気や外出時に、代わりの支えが見つかる仕組み。
仕事と暮らしの両立
介護離職を防ぎ、家族自身の人生も続けられる支援。
このテーマで確かめること
- 家族介護者が不安に感じていること
- ショートステイ等の利用しやすさ
- 緊急時の相談・代替支援
- 仕事と介護の両立
- 家族介護者の健康と孤立
- ケアラー支援の現在の仕組み
認知症になっても、本人の人生は続きます。
認知症は、本人の意思や尊厳がなくなることを意味しません。
早めに相談できること。できることを続けられること。本人の希望を聴くこと。家族も孤立しないこと。
「守るため」という言葉だけで、本人の選択を奪わない。
地域で理解し、見守り、必要な支援と権利擁護へつながる佐倉を考えます。
できないことだけで、その人を決めない。
早めの相談
本人も家族も、不安を感じた段階で相談できる入口。
本人の意思
何を望んでいるかを聴き、意思決定を支える関わり。
家族への支援
対応方法、休息、相談、地域とのつながりを支える。
権利を守る
虐待、詐欺、財産、契約等から守り、必要に応じて権利擁護へつなぐ。
このテーマで確かめること
- 認知症相談窓口の認知度
- 相談から診断・支援までの流れ
- 本人と家族の居場所・交流
- 認知症への偏見と正しい理解
- 見守り、行方不明時の支援
- 成年後見制度等の利用支援
- 本人の意思決定を支える仕組み
元気なうちから、地域とつながる。
介護予防は、体操だけではありません。
人に会うこと。役割があること。外へ出るきっかけがあること。好きなことを続けられること。
支えられる側、支える側と分けるのではなく、一人ひとりができることを持ち寄る。
高齢になっても、学び、働き、楽しみ、地域の一員として参加できる佐倉を考えます。
通いの場
近くで、無理なく、継続して参加できる場所。
健康づくり
運動、食事、口腔、社会参加を、暮らしの中で続ける。
役割と生きがい
経験や得意なことを、地域で生かせる機会。
このテーマで確かめること
- 介護予防教室・通いの場の地域差
- 参加しにくい理由
- 移動手段と会場の近さ
- 男性、独居、外出困難者等への届き方
- 高齢者が担い手として参加できる仕組み
- 地域活動団体の継続支援
支える仕事が、続けられる仕事であるために。
介護や福祉は、人と人との関係で成り立つ仕事です。
人手が足りなければ、一人ひとりに向き合う時間が減り、働く人の負担も大きくなります。
人材を集めることだけでなく、辞めずに働けること。学び続けられること。記録や事務の負担を減らすこと。
デジタルや機器は、人を減らすためではなく、人が人に向き合う時間を増やすために使う。
介護の質と、働く人の暮らしを、一緒に守る方法を考えます。
介護の質は、働く人の余裕ともつながっています。
確保と定着
採用だけでなく、働き続けられる職場へ。
学びと専門性
研修や資格取得を、現場で続けやすくする。
事務負担の軽減
ICTや手続き改善で、ケアに向き合う時間を増やす。
令和5年度の事業者調査では、「介護職員が不足している」39.7%、「不足していないが余裕はない」55.9%でした。
出典:佐倉市「第9期 佐倉市高齢者福祉・介護計画」介護人材の確保・定着に関する実態調査/回答者68事業者
DIGNITY AND RIGHTS
年を重ねても、決めるのは本人です。
介護が必要になっても、認知症になっても、一人の市民であることは変わりません。
どこで暮らすか。誰に手伝ってもらうか。何を大切にしたいか。
本人の意思をできる限り確かめ、分かりやすく説明し、選ぶことを支える。
虐待や消費者被害、財産、契約など、権利が脅かされるときは、必要な支援へ早くつなぐ。
弁護士として人権と暮らしに向き合ってきた視点を、高齢者福祉の仕組みにも生かします。
本人の意思
本人抜きで決めず、分かる方法で意思を確かめる。
権利擁護
虐待、詐欺、財産、契約等の問題を、早く発見し支援へつなぐ。
分かる説明
制度や選択肢を、本人と家族が理解できる言葉で伝える。
福祉と医療は、暮らしのほかの課題ともつながります。
移動と通院
病院、買い物、通いの場へ行けることは、在宅生活を続ける土台です。
道路・交通・暮らしを見る市役所と手続き
申請や制度の説明が分かることは、支援へ届くための入口です。
市役所・財政・透明性を見る防災と見守り
災害時にも、支援が必要な人へ情報と助けが届く備えが必要です。
防災を見る
NEXT RESEARCH
考えを、調査と対話で深めます。
支援制度があることと、必要な人に届いていることは、同じではありません。
正式な政策としてまとめる前に、次のことを確かめ、市民のみなさんと話します。
- 地域ごとの65歳以上人口と世帯構成
- 地域包括支援センターの認知度、相談件数、つながり方
- 退院支援と在宅医療・介護連携の実態
- 訪問、通所、短期入所等の供給と利用しやすさ
- 認知症相談窓口の認知度と支援の流れ
- 家族介護者の負担、休息、仕事との両立
- 一人暮らし・高齢者のみ世帯への見守りと生活支援
- 介護人材の採用、定着、研修、事務負担
- 介護保険料・利用者負担とサービスの質
- 地域の通いの場、介護予防活動への参加状況
- 本人の意思決定と権利擁護
- 第10期高齢者福祉・介護計画へ市民の声がどう反映されるか
制度の数ではなく、届いた支援を確かめる。
YOUR VOICE
介護や福祉について、聴かせてください。
相談先が分かりにくかったこと。通院や買い物で困っていること。家族を介護する中で感じていること。地域で続けてほしい支え。
まだ提案としてまとまっていなくても、かまいません。そのままの言葉で、聴かせてください。